「寝る前にスマホを触ってしまい、頭が冴えて眠れない」
「布団に入っても体が落ち着かない」
「不眠とまではいかないけれど、睡眠の質が気になる」
そんなときに試したいのが 寝る前のストレッチ です。
ストレッチは激しい運動とは異なり、体をゆっくり伸ばすだけのやさしい動きです。
1日5分でも、気持ちを落ち着けたり、体をゆるめて寝る準備を整えたりしやすくなります。
この記事では、以下をわかりやすく解説していきます。
- 寝る前にストレッチをすると何が変わるのか
- 寝る前に軽い運動をするメリット
- 寝つきに不安がある人が気をつけたいポイント
- 【1日5分】簡単で続けやすいストレッチルーティン
- 続けるコツと、睡眠習慣づくりとしての活用方法
寝る前にストレッチするメリット
寝る前にストレッチをすると、次のような変化が起きやすくなります。
① 体の緊張がゆるみ、寝やすい姿勢をつくりやすくなる
日中の姿勢や作業によって、首・肩・腰は意外とこわばっています。筋肉が硬いと、布団に入っても力が抜きにくく、寝る体勢が定まりにくいことがあります。
ストレッチをすると、
- 首・肩の強張りがゆるむ
- 腰まわりの緊張が落ち着く
- 呼吸がしやすくなる
など、眠りやすい体の状態に近づきやすくなります。
② 深い呼吸になりやすく、気持ちが落ち着く
ストレッチはゆったりとした動きが中心のため、自然と呼吸も深くなり、精神的な落ち着きにつながりやすくなります。
特に、寝る前は1日の中で最も心を静めたい時間帯です。深い呼吸は、頭の切り替えや気分の落ち着きをサポートしてくれます。
③ 寝る前のルーティンになり、寝るスイッチが入る
ストレッチを毎日同じタイミングで行うと、「この動きをしたら寝る時間だ」と体や心が覚えやすくなります。
歯磨きと同じく、“眠りの儀式”として取り入れると、寝つきのサポートになりやすくなります。
寝る前の運動は大丈夫?
激しい運動は避け、ゆったりした動きが睡眠向き
「寝る前に運動すると眠れなくなる」と聞いたことがある人もいるでしょう。これは、息が上がるほどの激しい運動を指すことが多く、寝る前には向きません。
一方でストレッチは、
- 心拍数が大きく上がらない
- 呼吸が深くなる
- 体をゆるめることが目的
という特徴があり、寝る前に最適な“軽い運動” といえます。
寝つきが気になる人が意識したいポイント
不眠とまではいかなくても、「寝つきが悪い」「深い眠りを実感しにくい」などの悩みを持つ人は少なくありません。
ストレッチを取り入れる際は、以下を意識するとより取り組みやすくなります。
痛みを我慢しない
寝る前のストレッチはあくまで“整える”動きです。無理をして痛いほど伸ばす必要はありません。
反動をつけない
反動をつけると体が興奮し寝つきが悪くなりやすくなるため、ゆっくりした動きが基本です。
呼吸を止めない
浅い呼吸は緊張を生みやすいので、「吸って、吐く」を丁寧に行うのがおすすめです。
短時間でもOK
無理をして時間をかけて、すべてのストレッチを行わなくても大丈夫です。忙しい日は1種類だけでも十分です。
【1日5分】寝る前のストレッチルーティン
ここからは、布団の横ですぐにできるストレッチを紹介します。時間の目安はすべて 約30〜40秒なので、全部やっても5分ほどなので、毎日続けやすい内容です。
① 深い呼吸(30秒)
- 鼻から4秒かけて吸う
- 口から6〜8秒かけて吐く
呼吸を整えるだけで、体の力が抜けやすくなります。
② 首のストレッチ(40秒)
- 頭を右に倒して左の首筋を20秒
- 左に倒して右の首筋を20秒
スマホ疲れが出やすい首まわりをゆるめます。
③ 肩甲骨まわりのストレッチ(40秒)
- 手を前で組んで背中を丸くし、肩甲骨を開く(20秒)
- 手を腰の後ろで組み、胸を開く(20秒)
姿勢のクセで縮みやすい部分をやさしく伸ばします。
④ “猫のポーズ”で背中をゆるめる(40秒)
四つん這いで呼吸に合わせて背中を丸めたり伸ばしたりします。
- 吐く:背中を丸める
- 吸う:背中を反らせる
デスクワークで硬くなりやすい背中におすすめです。
⑤ 仰向けで腰・お尻を伸ばすストレッチ(40秒)
- 仰向けになり、片膝を抱えて胸に近づける(20秒)
- 反対も20秒
腰が強張りやすい人に向いています。
⑥ 太もも裏(ハムストリング)のストレッチ(40秒)
- 仰向けのまま片足を上げ、膝裏を支えて20秒
- 反対側も同様に20秒
太ももを鍛える事で腰の負担を軽減しやすい部位です。
⑦ 最後は仰向けで深呼吸(30秒)
全身の力を抜き、呼吸だけに意識を向けます。体が徐々に布団へ沈むような感覚を味わいましょう。
ストレッチを続けるためのコツ
寝る前のストレッチは、内容よりも 継続しやすさ が大切です。
続けるためのコツは以下の通りです。
時間を固定する
「歯磨きのあと」「布団に入る前」など、決まったタイミングがあると習慣化しやすいです。
5分だけと決める
長すぎると続かないので、最初から短時間に設定しましょう。
● 部屋を少し暗くする
少し暗めの環境は気持ちが落ち着き、ストレッチ後にそのまま眠りへ移行しやすくなります。
香り・音楽を組み合わせる
- リラックスできる香り(ラベンダー等)
- 静かなBGMなど、雰囲気づくりも効果的です。
まとめ
寝る前のストレッチは、“深い眠りの準備”になる手軽な習慣です。
寝る前にストレッチをすることで、
- 筋肉の緊張がゆるむ
- 呼吸が深くなり、落ち着きやすくなる
- 寝るスイッチが入りやすくなる
など、睡眠の準備を整える動きとして役立てやすくなります。
ストレッチは健康状態を改善する特別な方法ではなく、あくまで「眠りやすい環境を整えるひとつの習慣」という位置づけです。
だからこそ、今日から気楽に始められます。
今日の夜は、まず1つだけ試してみませんか?
続けるうちに、「ストレッチをしたら自然と眠気がくる」という流れが生まれやすくなります。
あなたの夜の時間が、少しでも穏やかになりますように。
